新しい知識労働者のマネジメント

マネジメントにとって事業の取り巻く環境が年を追う毎に早くなっている。
今日の事業は陳腐化する。それ故に明日のためのイノベーションをしなければならない。さもなくば、生き残ることは困難である。

イノベーションを起こすには、今の新しい現実を観察し、明日への機会を自ら作り出さなければならない。
しかし、多くの企業が昨日のためのマネジメントを行なっている。

既に多くの企業が中央集権型マネジメントが
変化への対応が乏しく、時代に合わなくなっていることを知っている。
しかし、解決となるはずの権限移譲型マネジメントですら、既に陳腐化し、時代に合わなくなっている。

中央集権型、権限移譲型のいずれもマネジメントは予測によって計画し、正しい発想か前もって検証を行なっている。
しかし、事前に全てを計画し、完璧に準備することは、無駄とはいかずとも有益ではないことが明らかになりつつある。

インターネットを介してあらゆる知識が流通し、政府や大組織すら不可能だったことを素人が実現するようになった。
この結果、従来から大組織が進めてきたイノベーションが一夜にして無価値となっている。

一方で素人のイノベーションは単純である。
想いによって方向付けし、予め計画せず短期間で絶えず改良しつつ実現している。
しかも、この「新たな知識労働者」は周囲にある課題に焦点を当て、他者と共に自ら学び続ける者である。

その意欲の強さのために従来の知識労働者を遥かに凌駕した学習能力を持つ。

この新たな知識労働者と新しい関係を作り、強化していくことがマネジメントの今日的な課題である。